nƂΑ
言語学者・文化人類学者などの専門家と、「ことば」に関心を持つ一般市民が「ことば」に関する情報を発信!
j[
悤

【地球ことば村・世界言語博物館】

NPO(特定非営利活動)法人
〒153-0043
東京都目黒区東山2-9-24-5F

http://chikyukotobamura.org
info@chikyukotobamura.org

世界の文字

タグバヌワ文字 英 Tagubanuwa script


タグバヌワ語は,フィリピン諸語の 1 つ,オーストロネシア語族に属す言語。フィリピン,パラワン島中央部,アボルラン,およびその周辺で話される。ハヌノオ語,ブヒッド語においてと同様,スペイン人到来以前から,インド系文字が継承されている。

文字構成

タグバヌワ文字は,文字の種類は 17,そのうち,母音字は 3,子音字は 14 である。子音字はは音価 a を含み,それ以外の母音は補助記号によって表す,というインド系文字の特徴を保持する一方,デーヴァナーガリー文字の virana,ジャワ文字の paten などに相当する,母音を消して子音だけを表記するための補助記号を欠くため,言語音が子音だけの場合は,綴りでは母音は表記されない。また,l と r は文字上では区別されない。そのため,文字使いのみから書き写された言語を正しく読み下すことは,その言語の知識をもたない限り,不可能である [1]


テキスト

タグバヌワ文字文例

Romuáldez は,1914 年に出版した著書で,従来,下から上への縦書き・行は右へ進む書式であったタグバヌワ文字の改正を試み,母音を消す記号 “x” を設け,これと混同しないように ka を “十” で表記するなどの正書法を提案している。

Tagbanwa alphabet [Romuáldez, Norberto (1914) Tagbanwa alphabet with some reformas. (Manila, Imprenta “Cultura filipina”) Archive.org: View the book pp. 23-24.]

テキスト入出力

ユニコード

タグバヌワ文字のユニコードでの収録位置は U+1760..U+177F である。


関連リンク・参考文献

[最終更新 2021/09/05]