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【地球ことば村・世界言語博物館】

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世界の文字

シロティ・ナグリ文字 Syloti-Nagri/Sylheti


バングラデシュのシレット地方で話されるインド·アーリア系の言語であるシレット語を表記する文字であり,ビハール州で用いられるカイティー文字と近い関連がある。

文字の起源に関する伝説14 世紀の初め頃に Saint Shahjalal と彼の 360 人の聖徒によって開発されたという。彼らの大部分はアラビア語を話す人であった。ペルシア語は 17 世紀後半にデリー・スルタン朝の公用語となり,ペルシア文字はすべての公文書で用いられていた中で,シレット語とその文字は世間一般の日常生活で用いられていた。1860 年代に,シレット人 Moulvi Abdul Karim はヨーロッパで数年を過ごし,その際,印刷術を学び,帰国後シロティ・ナグリ文字の木製活字を設計して,1870 年頃に故郷で印刷所を設立した。その後,各地に印刷所が設立されたが,1970 年代前半にはほとんどが閉鎖された。それ以来,この文字は言語学者とアカデミー会員によって使用されることになった。文字は左から右へ横書きされるが,シロティ・ナグリ文字で組まれる書籍のページ数は,右ページから左ページと振られる。したがって,日本語縦組みの書籍を右開きするのと同じ開き方になる。[1]

文字構成

母音字


子音字

特別な母音符合が付かない場合は,母音 [ɔ] を持つ音節となる。この母音を消し子音のみを示すときは hasanta と呼ばれる記号(ˆ U+A806)を子音字の上に付加する。


子音結合字


数字


シロティ・ナグリテキスト

サンプルテキスト

Cover of 19th century Halat-un-Nabi by Sadeq Ali [ AA at en.wikipedia / Public Domain / 出典]

テキスト入力

ユニコード

シロティ・ナグリ文字のユニコードでの収録位置は U+A800..U+A82F である。対応フォント:Noto Sans Syloti Nagri


関連リンク

[最終更新 2021/04/10]